元日本ユニシス実業団チーム所属の「福井剛士」選手にインタビューをいたしました。|前編

アディダスバドミントンでは、11/22から本日まで福島県でおこなわれた「全日本シニアバドミントン選手権」にも出場した、元日本ユニシス実業団チーム所属の「福井剛士」選手にインタビューをいたしました。

元一流選手が、なぜ全日本シニアに出場するかなどの理由を、弊社のクリエィティブプランナー 日高正勝 が、アディダスバドミントンへの期待も含め、聞いてみました!

=福井選手の現在のバドミントンライフ

日高:本日はよろしくお願いします。アディダスバドミントンでクリエイティブプランナーをやっている日高と申します。私も仕事の合間に、週3回くらいバドミントンを楽しんでいます。

福井:よろしくお願いします。え、週に3回もやっているんですか?

日高:そうなんです、高校生並みにやっています。(笑)思い返してみると、昔の高校生は朝から練習して疲れても、毎日練習していましたよね。でも最近の高校生は、週に1・2回は練習を休んでて。しかも、プロテインなんか飲んでますよね?

福井:私も日高さんと同じで、高校生の頃は毎日練習していました!そうですね、カルシウム入りのジュニアプロテインなんかもありますね。ジュニアの育成も、小さい時から栄養摂取を徹底しておこなうようになってきていますね。バドミントンを取り巻く環境は変わってきていると感じます。

日高:福井さんは、バドミントンはどこで練習されているんですか?お勤めの日本ユニシスの実業団チームでは練習されないんですか?

福井:実業団チームでは練習していませんよ!もう引退もしていますし、チームも若返りが進んで、私の息子くらいの、高卒から入部した選手もいますし!現在では、皆さんと同じように、社会人サークルなんかに参加しています。

=バドミントンにエンターテインメントとしてのオシャレさを

日高:社会人のバドミントンサークルもたくさん増えていると感じます。こうした裾野のエンドユーザーのプレーヤーを増やしていくには、どういったことが必要だと感じますか?

福井:いろいろな方法が考えられると思います。そのなかでも、私は「バドミントンという競技におけるトップ選手の試合が、国内でたくさん観られるようになること」だと思います。世界ランキングトップ選手は海外の試合に出場しているので、なかなか国内で見ることがありません。例えば、Jリーグはファンの皆さんがお金をかけて会場へ足を運び、トップ選手のプレーを直接見る機会を得ていますよね。Jリーグと同じで、バドミントンの試合も、「エンターテインメントとして、会場で楽しめる」といいですね。「この会場はかっこいいね!」とか、「オシャレな演出がすごいね!」などの話がされるようになるのがいいと思います!

日高:やっぱりオシャレ感ですよね!我々アディダスバドミントンも、そういったところにフォーカスしていこうと思っています。

日高:シニアの世界でも、トップレベルの強い選手にはオシャレであって欲しいと思っています。例えば、個人的な意見ですが、電車で移動する際もそれなりにカッコよくしてもらいたいですし、そういったウェアなどが提供できれば良いなと考えております。

福井:実は、私がユニシスの選手時代に池田信太郎選手などと話をして、当時の監督さんに「もし団体戦で優勝した暁には、チームでオリジナルのバッグなどを作って欲しい」と約束していました。スーツなどで移動する際には、ラケットバッグの形やメーカーロゴが前面に出ているものがファッション的に変だと思っていたからです。なので、当時は真っ黒の長方形型のトーナメントバッグを要望し、大手メーカーに作成してもらった経緯などがあります。チームジャージも、バスケットボールなどでは主流だった「スウェット」などを導入した経緯もあります。

日高:他の大手メーカーもいいですが、アディダスバドミントンもかっこいいですよね!?ゲームウェアにしても、ジムトレーニングの際に着ていてもおかしくないデザインが多いと思います。

福井:この間、全日本社会人クラブ大会に出場した際も、本当に多くのアディダスバドミントンウェアを見ましたよ!だんだんアディダスバドミントンが浸透しつつあるんじゃないんですかね。ゲームウェア以外の用品で、上下のセットアップなど、バドミントン以外での日常使いのできる商品があればいいと思います。

日高:そうですね、じわじわファンが増えていると感じています。年々、売上も伸びていますが、まだまだエンドユーザーに「アディダスブランドにバドミントンウェアがある」ということの認知がありません。そのため、今後はSNSなどで、どんどんアディダスバドミントンウェアのクリエイティブさを発信していきたいです!アディダスバドミントンとしても、ユーザーニーズに合ったアイテムを増やせるように、アディダスドイツにも伝えていきますね!

=全日本シニア出場のきっかけ

日高:そういえば、最近は全日本シニアバドミントンなどの大会に出場されていますよね。「出場しない」という選択肢もあったと思うのですが、全日本シニアに出場しようと思ったきっかけはあったんですか?

福井:引退後も日本ユニシスの社員ではありましたが、引退した直後は「とにかくビジネスマンとして本当の社会人になりたかった」ので、まずバドミントンから離れることを考えました。営業関連の部署に所属し、3年間くらいは一切バドミントンをしていませんでした。

日高:日本ユニシスという会社も大手一流企業さんのため、営業マンとして活躍することは一筋縄ではいかなかったのでは、と思います。しかし、社員として、営業マンとして、成功するまでに苦労した点を教えていただけますか?

福井:選手時代は本当にバドミントンしかしてきていませんでした。そのため、社会人としての常識やIT企業界の知識がまったくなく、苦労しました。先輩に「わからないことを聞いて」と言われましたが、わからないことがわからない状況でしたね(笑)そのため、全日本シニアに出場したのは、仕事がようやく分かってきだし、自分に余裕が出だしたころでしたね。ちょうどバドミントンから離れて3年後くらいでした。

福井:当時は人から「全日本シニア」という大会があるのを聞いて、「地方に行って美味しいものが食べられる!」ということで、ひさびさにバドミントンをやろうかってくらいの感覚でした!(笑)先輩の元日本ユニシス選手の藤本ホセマリ選手が出場されていたのもあります。

日高:久しぶりに出場した感覚はどうでしたか?

福井:じつはその当時、まったく練習をしていなかったのですが、優勝しちゃったんです!なので、その次の年も勝てると思って出たら、ベスト4で負けてしまいました。
それで少し火がついて、練習するようになった感じです。当時、70歳や75歳の方がサポーターなどを体中につけて出場されている姿を見て、「自分も頑張らないと」と、思いましたね。

日高:高校生や大学生のとき、けちょんけちょんに負けた選手がたくさん練習をして、福井選手のような昔強かった選手に勝つことを目標にバドミントンをしていると思いますよ!

福井:そうですね、そういった意味でも、全日本シニアに出場することは「全日本シニアという大会を盛り上げる」という意味もあると思います。バドミントンマガジンにも昔は結果しか掲載されていなかったのが、最近では特集なども組まれ、シニア層もクローズアップされています。また、出場者のレベルも高くなってきているので、実業団出身の選手でもなかなか勝てないことも多いと思います。肉体も現役の時より当然動かないわけですが、その分頭を使ってゲームをして、良いパフォーマンスをして、会場を少しでも沸かせることができればと思っています。

日高:私も来年は出られるように頑張ります!福井選手も今年のシニアも頑張ってください!

福井:はい、応援よろしくお願いします!

福井選手は全日本シニアバドミントン大会にて40歳ダブルスに出場し、本日、見事に優勝を飾られました!アディダスバドミントンもおかげさまで大盛況でした。

――前編終わり
後編の「オリンピックより大事なこと」は11/31に掲載予定です。
お楽しみに!

photographed by Hide
Interviewer Masakatsu Hidaka
editor Hibiki Machida
text Dai Saitou

ENGINEERED GARMENTS
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